仙台城本丸大広間は、本丸御殿の中心となる建物で、その広さから「千畳敷」とも称されたと言われています。
絵図などから、内部には伊達政宗をはじめとする歴代藩主の座する「上段の間」をはじめ、「孔雀の間」、「槍の間」など多くの部屋が配置され、部屋の周囲には板敷きの縁が巡っており、各間は豪華な障壁画や飾金具で装飾されていたことが分っています。
本整備工事では発掘調査で確認された礎石跡の位置に新たな礎石を配置するなど、当時の建物の規模や部屋割りなどを現地で理解できるように表現しています。
また、仙台城見聞館は平成18(2006)年に石垣に関する展示を中心としたガイダンス施設でしたが、今回の大広間跡の整備に併せて改装を行い、仙台藩の儀式や政務を執り行った本丸大広間に関連した展示を中心に、仙台城跡全体の見どころや大広間の50分の1の復元模型、藩主が座った上段の間の床の一部を原寸大で再現するなど分かりやすく展示しています。